激励のことば
日本医師・従業員支部が、発足5周年を迎えられましたことを、心よりお慶び申し上げます。
貴支部は、全国国民年金基金の創設に合わせて、日本医師会を設立母体とする旧日本医師・従業員国民年金基金がそのまま移行した、医師・医療従事者のための職能型支部であり、これまで、日本医師会をはじめ各都道府県医師会等との連携を図りながら、確実に業容を拡大されてこられました。
ここに、これまでの貴支部職員の皆様のご尽力に対し深く敬意を表しますとともに、改めて感謝を申し上げたいと思います。
私は、かねてより、国民年金基金制度は個人立診療所の医師・医療従事者にとって、大変重要な福利厚生制度であると確信しております。
今日、地域医療の発展を確かなものとするためには、一人一人の医師・医療従事者が、将来にわたって安心して医療活動に専念できるよう、その支援策としての福利厚生制度を盤石なものとしておくことが極めて重要となります。
個人立診療所の医師・医療従事者などのいわゆる第1号被保険者の年金給付は、1階部分の国民年金のみとなっており、厚生年金加入者である第2号被保険者と比較して、一般的に少なく、一層の自助努力が求められていると言われております。
国民年金基金は、1階部分の国民年金に上乗せをする「公的な年金制度」として、現在の掛金と将来の年金給付の両方に税制上の優遇措置が適用される大変優れた仕組みと承知しております。また、基金制度は、年金給付において収入による制限が設けられていないことから、高齢期においても医業に従事する個人立診療所の医師・医療従事者にとっては大変相応しい仕組みとなっております。
このように、国民年金基金制度は、個人立診療所の医師・医療従事者の現在及び将来の両方の生活を見据えた上で、大変重要な選択肢となることは間違いありません。
今後とも、一人でも多くの医師・医療従事者の方々に国民年金基金制度を知っていただき、是非ともご加入をされることを願います。
貴支部におかれましては、今後も引き続き、日本医師会や各都道府県医師会などとの連携を図りながら、会員各位をはじめ関係者に対し、基金制度に関する広報活動を一層展開いただくようお願いしたいと思います。
最後に、貴支部の今後一層のご尽力を期待申し上げますとともに、益々のご発展を祈念し、支部発足5周年に寄せた激励のことばといたします。
令和6年4月
公益社団法人 日 本 医 師 会
会 長 松 本 吉 郎